1958年11月岩手県宮古市生まれ
1986年3月司祭叙階(名古屋)
2004年9月司教叙階(新潟)
カトリック神言修道会会員
援助推進部会委員を経て
2004年よりカリタスジャパン担当司教
2007年カリタスジャパン責任司教

 世界で二番目に巨大な災害救援組織であるにもかかわらず、「国際カリタス」という組織の活動が、それほど大々的にマスコミなどに取り上げられることはありません。実はそれこそが、カリタスの特徴の一つなのです。「国際カリタス」は、世界に多くある他の災害救援や開発援助団体のような一つの組織体なのではなく、世界各地に広がるカトリック教会を基盤とする各国カリタス組織による連盟です。本部が先に出来上がって、それから各地に支部が展開していったのではなく、各国のカトリック教会の枠組みで出来上がってきた災害救援や慈善事業の組織体がまず先にあり、それを統括する形で、世界的な連盟組織が誕生したのです。つまり、「国際カリタス」の最大の強味は、カトリック教会が存在するところには世界中どこにでもカリタスの活動拠点が存在するという、究極の草の根ネットワークの上に成り立っているというところにあります。
 世界規模の災害救援と開発援助の団体として専門性を高めている「カリタス」は、同時に、信仰に基づいた教会の活動であることをも忘れるわけにはいきません。
 国際カリタス総会の際に教皇宮殿で行われた総会参加者の謁見で、教皇ベネディクト十六世は、国際カリタスの働きを賞賛しながら、次のように述べられ、活動の中心に信仰を据えることの重要性を強調されました。
 「グローバリズムや人権侵害、不公平な社会構造といった、現代において世界が直面している最大の挑戦に対しては、人間の尊厳を深め、幸福をもたらし、そして究極的には永遠の救いに至るという、人間のもっとも根本にある必要をしっかりと理解していない限りは、対峙することも乗り越えることも出来ません。」
 カリタスジャパンは国際カリタスの一員として、グローバルな視点とローカルな視点を同時に持って活動しています。国内では教会の草の根ネットワークを生かしながら、社会福祉分野でのネットワークづくりやHIV/AIDSについての啓蒙活動、そして主に災害支援をはじめとする援助活動を行っています。国外では国際カリタスのネットワークの中で、各国のカリタスと協調しながら災害救援や開発支援に取り組んでいます。
 等しく神に創造されたすべての人の、人間としての尊厳がますます尊重される世界を築き上げるために、これからも皆様のご協力とご理解をお願いいたします。



カリタスジャパン責任司教 タルチシオ菊地 功 


 
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