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カリタスジャパンニュース
連算発行番号 Caritas Japan News No.256


インド報告
 


 カリタスジャパン(田所功事務局長、稲江佐和子)は2月5日から11日まで(現地滞在5日間)の日程でバングラデシュへ出張いたしました。主な目的はプロジェクトの視察です。今回の報告では、バングラデシュ南東の丘陵地域に位置するチッタゴンヒルトラクト(Chittagon Hill Tracts、以下CHT)の視察について、詳しく報告させていただきます。
CHTの山深い景観:村に向かう途中の風景ル

 これまでにも数回、バングラデシュへの視察は実施してきましたが、CHTへの視察は今回が初めてです。CHTは東にミャンマーとインドとの国境を接しており、土着の12の少数民族の人々が居住しています。
この12民族はインド系、ミャンマー系、その他古くからこの地に住む民族を含みますが、12民族を総称して“Jumma”と呼びます(焼き畑農業に従事する人、という意味のようです)。Jummaはパキスタン統治時代と現在を通じ、常にマイノリティという理由で政治権力者から迫害を受けてきました。特に留意すべき点は、通常バングラデシュでは人々はそのアイデンティティ(身元)を住んでいる土地と結びつけることで確保しますが、政府はJummaを常に土地から追い立てることで彼らを無防備で無力な状態にしてきたことにあります。
 CHTは丘陵地帯であり、人口密度が高い首都のダッカとは異なって、集落が散在しています。各村には10から70家族が居住しています。村間は2〜3km離れており、山道であることもあって村どうしの交流はありません。少数民族を無視または迫害してきた政府が、同地域に学校を積極的に建設するはずはなく、少数民族の子供たちは教育へのアクセスがほぼ無いに等しかった中、カリタスジャパンは2005年から各村に1つの小学校を開校するプロジェクトを支援してきました。支援先の学校数は141にものぼり、うち34校はカリタスジャパンの支援で新たにできた学校であり、残り107校は古い学校の質をカリタスジャパンの支援で改善したものです。

CHTにある典型的な小学校

 学校支援には建物支援は含まれていません。建物と教科書は村、もしくは教区が提供し、カリタスジャパンは先生の給料と先生へのトレーニング費用を支援してきました。先生は週6日間にわたって半日から1日生徒を教えますが、その給料は月$20( 約2400円)程度です(国が雇う小学校の先生の給料は月$77!)。半日以上教える先生は、教職以外に収入を得る機会も無く、月$20で生活しているのですが、実はこの先生達の殆どは、教区が実施する中等教育支援プログラムを終了した若者で、中等教育を終了したのみならず、ミッション系の教育を通じて人格的にも特にしっかりした、小学校の先生になるために教区からリクルートされた若者なのです。
実際、各村において人々からの人望は熱く、将来のコミュニティを担うようです。各学校や住民が集まる集会所で聞いたところでは、小学校の先生は食べ物やその他生活に必要なものを住民から提供してもらっているため、$20でも生活はなんとか可能のようでした。


詩を暗唱する生徒と見守る先生

 結論として、CHTにおける当該プロジェクトの成果
は大きく2つ挙げられると考えます。1点目は、子供詩を暗唱する生徒と見守る先生たちが初等教育を通じて識字教育を含めた基礎的な思考方法を習得することで、自分の権利を守る術を身につけることができるという点です。国による保護はおろか、国が少数民族の権利を侵害する可能性が高い中、子供たちが将来的に、権利の侵害に立ち向かう力を身につけることができれば、その後の彼らの生き方に与える影響は小さくないと考えられます。2点目は、当該プロジェクトは先生への給料とトレーニングを通じたサポートにより、彼らが将来のコミュニティリーダーへと成長してゆく支援を行っていると言えます。収入源も少なく、土地も持たない少数民族が持つ唯一の財産はコミュニティであり、メンバー間のサポートのみです。この唯一の財産を開発につなぐためのリーダーシップを支援することで、彼らの将来の生き方、生活レベルにおいて、大きなインパクトを与えることができると考えられます。
 最後に、皆様の援助金により、小学校に通えるようになった子供たちの授業風景を紹介させていただきます。今回視察した小学校で最も大きな規模のものは、104の家族が住む村の小学校で、登録された生徒数は75名いました。民族は65%がインド系で残りはあらゆる民族が集まっているとのことです。1年生が20名、2年生が10名、3年生が10名、4年生が4名、そして最終学年の5年生が5名、計49名が教室に集まっていました。このように、学年が上になるに従って生徒数が減少する傾向は全ての小学校でも見られますが、生活苦から学校に通わせることを断念せざるを得ない状
況が、この数値に現れています。子供たちに、将来はどんな職業に就きたいか質問したところ、第1番目が、先生や神父、シスター等の聖職者で、半数以上を占めました。次いで、エンジニア、弁護士、という声が挙りました。いくつかの学校では、生徒が暗唱した英語の詩を上手に語って聞かせてくれました。そして、どの小学校でも、全ての生徒が、教科書を大切そうに抱えていることがとても印象的でした。

説明をしてくれる村人達

(報告:事務局 稲江佐和子)

     
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