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カリタスジャパンニュース
連算発行番号 Caritas Japan News No.262


特集
ルワンダ視察(8月22〜25日4日間)報告

 カリタスジャパン(委員:ロジェ・ムンシ師と事務局:稲江佐和子)は、ルワンダのプロジェクトを視察して参りましたので、その報告をさせていただきます。

 今回私たちは空路でケニアからルワンダに入りました。まず、ケニアで干ばつに悩まされている地域を視察した後ルワンダに入りましたので、空港から首都キガリまで広がるみずみずしい緑が特に印象的でした。道路は整備され、起伏の多い丘が連なるキガリの中心地は家が整然と並び、モダンな街であるという印象がそれまで私が抱いていた80万人の命を奪った、虐殺の暗く荒涼としたイメージを完全に一掃してしまいました。
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緑の丘に住居が立ち並ぶキガリ市内

 ルワンダ政府の政策の優先事項は開発と国民和解の2点です。これらを達成するためにかなりの力を注いでおり、開発の中でも特に教育には力を入れています。国全体の子供の教育への普及率は高まったものの、教育費の急激な高騰、大学卒でなければ仕事に就けないなど、貧困層には逆に打撃を与えています。優先事項2点目の国民和解は、学校・職場などあらゆる場面で人種差別的な発言は徹底的に糾弾(きゅうだん)する政策が取られています。そんな状況下では、虐殺が本当にあったのか不思議に感じるほど、人々の生活は普通に見えました。しかし視察を続けていくうちに、国民は毎年虐殺事件が起きた4〜7月の4ヵ月間は静かに喪に服している事、事件と同じ季節になると大勢の惨事経験者や目撃者がフラッシュバック(事件を思い出してパニックを起こす事)に悩まされる事など、傷はなかなか癒( い)えていないことも解ってきました。心の奥底に虐殺の記憶が鮮明に残っているからこそ、無理矢理にでも和解を自分たちに強いながら、日々生活しているという状況が実情ではないかと思われます。

 さて、カリタスジャパンは1999年から孤児救済事業を継続して行ってきました。この孤児救済事業は主に、「家族の家」型支援と「再統合」型支援の2つの形態から成っています。「家族の家」型支援とは、家族や親戚と死に別れた虐殺孤児が数人集められ、未亡人を母親代わりに新しい家族を形成し、その中で子供たちが成長するために必要な権利(教育・食事・医療)の機会を提供し、彼らの将来的な自立をサポートするというものです。「再統合」型支援とは、両親はいないが兄弟はおり、住居・教育・食事・医療の費用を支援することで、兄弟が共に暮らしながら、それぞれが自立するまで支援するというものです。現在、「家族の家」型支援を受けている子供たちは36名、「再統合」型支援を受けている子供たちは240名です。
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マリア・クララさんの兄弟(右2人)と近所の子供たち

 まず受益者の人数が多い、「再統合」支援の経過と現状からご説明いたします。「再統合」型支援の受益者である子供たちは、初等教育課程、中等教育課程、そして職業支援校を卒業した例が既にいくつかあり、皆無事に社会に巣立っているようです。
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自宅の前で:マリア・クララさんとプロジェクトを担当するシスター(カリタスルワンダ)

兄弟姉妹の最年長者の多くは中等教育課程の後は大学へは行かず、短い在学期間(6ヶ月)の職業支援校に行くようです。私たちが訪問したマリア・クララ一家は、長女マリア・クララ−18歳、長男J・ピエール−16歳、次男ニヨンシュテ−11歳、3男ニヨムジカ−8歳の4人家族です。マリア・クララは中等教育課程を終えた後家事に専念し、兄弟の面倒をみています。毎日3〜4時間は畑作業をし、食事の時間になると畑で採れたソアガム(主 食)・豆・バナナを料理します。彼女は、様子を見に来てくれる近所の方々や友達との会話の時間も大切にしているため、職業訓練校に行く時間は無いと私たちに説明しました。彼女は私たちそして皆様の援助への感謝を述べた後に、3人の兄弟が元気に学校に行っている事、彼女自身は3男が卒業するまでは結婚せずに家を守りたいこと、兄弟が一緒に生活できている今が最も幸せであること等を話してくれました。マリア・クララと兄弟たちはみんな健康そうで笑いが絶えない幸せな家族のようです。
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私たちを家に招いて生活の様子を伝えるマリア・クララさん

 一方、「家族の家」型支援を受けている子供たちが中等教育課程修了後の進路選びに苦戦している様子が報告されました。

 プロジェクト開始当初は、子供たちが中等教育を終了することが、基礎的教育が身に付き、社会人としての自立準備ができたとして、支援の卒業を意味していました。しかしながら先に触れた通り、高校卒業資格のみでは就職できない状況下、少なくとも子供たちが職業支援校に行くまでの間支援を続行するべきである、という考え方に変化してゆきました。その一方で、8年間プロジェクトが継続されていく中で、「家族の家」型支援を受ける子供たちと、「再統合」型支援を受ける子供たちの成長の度合いに違いがあることも判ってきました。学び取る力つまり学力に違いがあるのだそうです。虐殺孤児のトラウマは、フラッシュバック以外に集中力・情報の吸収力の欠如があり、親がいない虐殺孤児の中でも、兄弟姉妹の存在の有る無しがトラウマ克服力に大きな違いが見られるというのです。短期間で技術を学び取らなければならない職業訓練校は、「家族の家」型支援を受ける子供たちには厳しいと考えられます。 このような、特に脆弱(ぜいじゃく)である「家族の家」型支援の子供たちに対して、今後どこまで、どのような支援を行うべきなのか、じっくりと現地カリタスと共に再考する時に来ています。

   
(事務局:稲江佐和子)



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