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カリタスジャパンニュース
連算発行番号 Caritas Japan News No.267


若者のためのHIV/AIDS講演会報告

カリタスジャパン福祉活動推進部会委員 宮永 耕

 先日、調査研究の目的で晩夏のオーストラリアを訪れました。2月11日に訪問した首都キャンベラでは、旧連邦議会棟前の広大な芝生に数々のカラフルなテントが設営され、何十人もの若者らが横断幕などの準備に取り組んでいました。同行してくれたソーシャルワーカーの説明では、近年急速にアボリジニをめぐる隠された自国史の掘り起こしと見直しが進み、彼ら先住民に対するヨーロッパ移民による占領と迫害、そのことの沈黙・封印への反省が求められている、とのことでした。そして2日後にStolen Generationと呼ばれる児童隔離政策の犠牲者となったかつての先住民混血児に対する国家による公式謝罪が行われると聞きました。
 2月13日水曜日、私は9時10分前にシドニーで訪問先の薬物依存者の回復施設に到着しました。そこでは挨拶後すぐにテレビのあるリビングに案内されました。いつもと違う緊張の中9時からキャンベラの下院議会では厳粛な「主の祈り」に続き、昨年12月に就任したラッド首相によるスピーチが20分余り続きました。その間、国内各地のカメラを通して仕事の手を休めて耳を傾ける多くの市民の姿が映し出されました。訪問先の施設の入寮者やスタッフらも、この数十分の間は互いに黙ったまま画面に目を注ぎ、その場を離れることはありませんでした。
 そこで首相は丁寧に敬意をもって当事者と国民に語りかけましたが、その中心は意外にも率直過ぎる言葉でした。翌朝の全国紙一面の見出しは"We Are Sorry"でしたが、実際の演説中では一人称で明確に述べられた3回の"I am sorry"がそれだったのです。それは首相として、政府の、また議会の一員として「一切の留保なく」述べられ、100年近い悲惨な歴史に関わった全ての人々に代わり首相が伝えたメッセージでした。報道機関はこの日のイベントを"Sorry Day"という表現で報じました。もちろん現実社会を改善する取り組みはこれからで、そこには想像を超える困難があるはずです。しかし、政治を担う人々のこれほどの率直な謝罪に出会ったことがなく、旅行者として偶然居合わせた私でもこのメッセージの受け手と送り手との邂かい逅こうをそこに感じ取ることができました。
 「自分自身の棚卸しを続け、間違ったときは直ちにそれを認めた」これはアルコール依存からの回復を世界中で実現してきたAAの「12ステップ」の中で、第10ステップに示されています。率直さこそ複雑な多民族の利害が交錯する移民国家にとって共存のルールであると今回学び、ここに歴史の中で犯した大きな過ちや混迷からの脱出口も見えるように感じました。帰国後、このSorry Dayについてあまり報道されない状況を知り、この貴重な体験を日本の仲間たちと共有すべきその方法を試行錯誤する日が続いています。





 21世紀キリスト教社会福祉実践会議は、教派を超えたキリスト教社会福祉関係団体によって運営されています。3月1日(土)、在日大韓基督教会名古屋教会にて「底点から社会をみる…『私はあなたの隣人か』」というテーマで第6回大会が開催されました。開会礼拝後、横浜寿町シャロームの家、原木初美さんが基調講演し、寿町に生きる人々の温かく逞しい暮らしぶりが語られました。その後の特別講演やシンポジウムでは、現代社会の波に押し寄せられた福祉現場が抱える課題、問題点そして希望が、そして最後に大会委員長の森一弘司教より、福音に基づく人間理解の必要性が語られました。 今、私たちが当たり前のように生きている競争社会、消費社会が行き着く先は何なのでしょう。競争原理によって格差が助長され、個々に分断され、追いやられていく中で、様々な不具合や不条理を抱えて生きることを余儀なくされた人々の中にこそ見えてくる「光」。どの講演からも、真の人間尊重「一人ひとりの存在自体が尊いもの」という声が聞こえてくるようでした。
そして、この大会の会場となった在日大韓教会の祭壇のステンドグラスには、弟子の足を洗うイエス・キリストが刻まれていました。社会構造を今すぐ変えることはできませんが、私たちの行動選択や価値観が、この足を洗うキリストの姿と同じであるようにと感じられた大会でした。 
(事務局 喜代永文子)
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